俳優・小牧游のスウェーデン演劇案内

例年よりかなり早い梅雨明けとなって間もない2018年7月4日の夕刻、文化庁と国際演劇協会日本センターの主催により「俳優・小牧游のスウェーデン演劇案内」が開催されました。スウェーデンの首都ストックホルムに在住で劇団民藝に所属される小牧さんから、興味深く、他では聞けないような貴重なお話が聞けて、本当に素敵な夕べになりました。


小牧さんのお話は以下のような3部構成(90分)でした。

 ① 小牧さんが劇作家ストリンドベリに見せられた理由

 ② スウェーデンの国の仕組みや文化、スウェーデン人の気質

 ③ スウェーデンならではの「# MeToo」時代の演劇事情

小牧さんが最初にお話しされたアウグスト・ストリンドベリはスウェーデンを代表する劇作家です。小牧さんは人間の奥底にあるコンプレックスなどの意識下の感性をセリフに書いて表現されている彼の作品に魅せられたそうです。その後、スウェーデンに渡航されて暮らされることとなり、俳優としてそこで感じたことや経験したことが講演の主な内容でした。


来場されたお客さまは、ほとんどの方が演劇に演出や俳優として関わる方で、こうしたスウェーデンの演劇事情が日本の演劇界を良くするために少しでもヒントになればということで小牧さんは話をされていました。活発な質疑応答もありましたので充分に意義のある時間になったのではないかとお見受けしました。

私どもは演劇に関してはまったくの門外漢ですが、「好き」という気持ちを強く持ち、最初はなんと私費でスウェーデンに渡られた情熱と、現在もそれを持ち続けていらっしゃる小牧さんに対して、共感と畏敬の念を抱かずにはいられませんでした。


会場内には小牧さんも長年スウェーデンから寄稿されている「国際演劇年鑑」のバックナンバーが展示され、読むことができました。国際演劇協会(ITI)は1948年にユネスコの外郭団体としてフランス・パリで発足し、1951年に日本センターが設立されました。長い間、どれだけ幅広く、かつ深く活動をされてきたのかはこの年鑑を見れば感じられます。

ぎゃらりいたねからは文化活動として、植物や工芸、アートなどの違うフィールドを志向して始めたばかりですが、できれば私どももこうした深みを重ねていきたいと考えています。


講演会には日本や世界の演劇界のさまざまな場面で活躍されている方々にお越しいただきました。こうした個性あふれる文化人とお知り合いになれたのも、これもひとつの植物縁かと思います。今後も植物縁を広げ、育てていくような取り組みを進めてまいります。

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