ぎゃらりいたねからで、KOBOSHI展が6月20日(水)から24日(日)まで開催されました。主催者は3人の作家さんです。
*左から 画家 川口わぐり先生、陶芸家 瀧田史宇先生、版画家 辻はる子先生
この3人の作家さんの結びつきは企画展示のページでも紹介しましたが、福島県会津若松市で約20名という少人数クラスで幼稚園から小学校までを共に過ごされた幼馴染みということにあります。その頃の思い出を質問させていただくと、いろんなご記憶があふれてくるようで、楽しそうにお話をされます。
“KOBOSHI”の由来となった会津若松の起き上がり小法師も展示されており、じっと見ていると幼少の頃の先生たちの姿が浮かんでくるようでした。
3人の先生の表現手法は画・陶・版と違いますが、それぞれの個性が楽しいハーモニーを奏でている空間は、そこにいるだけで本当に楽しい気分になってきます。しかし、そのハーモニーは仲が良いからというだけで奏でられているのではなさそうです。
観に来られた方といろんな話をしていると、3人の作品の底に流れるさまざまなイメージの中で共通した要素としてあるのは会津若松に降り、そして積もる「雪」だと分かってきたとおっしゃいます。
毎年11月頃に降る初雪に心がおどり、手のひらにのせた雪の結晶や積もった雪が見せる一面の銀世界などの美しい光景がある反面、ある時はひざの上まで雪に埋まってラッセルしながら学校に通ったことなど、雪国ならではの苦労や辛い想いもたくさん重なってきます。
単純に「雪=白」ということではなく、雪がもたらした自然の美しさと厳しさを内包した会津体験が、表現手法は違う作品の中から見えてきたところもKOBOSHI展の楽しみだったかも知れません。
KOBOSHI展は好評のうちに無事に終了いたしました。たくさんのご来場をいただき誠にありがとうございました。
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